Balibari閑話 -欧州危機とニュースと歴史-

9月に入ってしまいました。Atelier de BalibariとしてIB業務を始め大凡一周年です。この一年は『欧州通貨危機』が叫ばれて続けていた一年でもありました。
「叫び続けていた人」達は大きく分けて3つのタイプに分類されると思います。
第一に、新聞や雑誌、テレビ等のメディアで、あくまで「ニュースとして」「業務として」情報を発信していた人達。
第二に、これらの「ニュース」をさもご自分が新しく仕入れて来た情報であるかのように叫ばれていた方々。ご自分のブログやメルマガを運営されている「元銀行員」「元証券会社勤務」や「元投資銀行トレーダー」等で、「経験者としての予想」を売りにされている方々が多いようです。
第三に、主に上記2つのリソースからの情報を鵜呑みにして「欧州危機は何故起きた?」と評論家ばりに分析する人(実際には上記からの情報をリピートしているだけなのですが…)、おたおたと「欧州危機だ、金融危機だ、どうしましょう?」「オイ!なんとかしろよ!」という人達。

さてこの一年(実際には二年近くですが)を振り返ってみてどうだったでしょう?毎月毎月、同じ議題、同じパニック(が起こる!)等、これでもかと繰り返し流れて(叫ばれて)は、何も起こらず、そして多くの個人投資家の方の「残高」だけが目減りしていったのではないでしょうか?
私はニュース取引はしませんし、常時流れてくる「ニュース」を皆さんの予想の為に提供もしません。それは取りも直さず「ニュース」というものを信じていないからです。世界で、特に政治と金融が密接に関連したニュースというものは「新しい情報」でも何でも無く「誰かの(利益の)為に準備された情報」だと考えているからです。
最近では多くのForex業者が拠点を置くキプロスが「次のターゲット」として話題に挙がる事も多く「今の状況でキプロスへの送金は…」「キプロスが破綻したらブローカーはどうなるんでしょう?」という声もちらほら聞かれます。

唐突ですが、ここで「ニュース」とは対局にある「歴史」を覗いてみましょう。今は便利な世の中です。
インターネット上の情報も日本語でかなり深い所まで網羅されています。まずは上記『キプロス共和国』のWikipediaを訪ねてみましょう・・・どうです?何か重要なポイントに気付きませんか?・・・何、気付かない?
では「サイド情報」として「自動車が左側通行=右ハンドルな国」というのを考えてみましょう。え?日本とイギリスと、後は・・・ってくらいの意識の方が結構いらっしゃるのでは無いでしょうか?
またもやWikipediaの『左側通行の国(右側通行の国)=対面交通』を見てみましょう・・・いやいや、結構あるもんです・・・未だ『政府の長』としてエリザベス2世が居座るオーストラリアやニュージーランドはもちろん、キプロスも実は「左側通行=右ハンドル」が法規なんですね。
キプロスに住所を置く多くの金融ブローカーが実は英国内、主にロンドンでサーバや業務をハンドルしていますし、メインバンクを英国に置いてあるブローカーも多いのです。近年多くのForexブローカーが、香港、マレーシア、シンガポール、そしてオセアニアにもライセンス取得を含めサーバや拠点を持ち始めているのも、上記、『イギリス連邦繋がり』との偶然の一致ではないでしょう。「イギリス王室」については、このサイトに興味深く纏められていますし、ここにも現在の世界の『金融』の仕組みについて多くのヒントが書かれています。

エリザベス女王の名前が出たついでに、同じWikipediaで改めてエリザベス2世について見てみましょう。個人的に興味があるのは「配偶者」である『エディンバラ公爵フィリップ』ですね。彼のあまりに凄い「失言集」が私を魅了し(笑)詳しく調べた事があるのですが・・・かの『大英帝国』の長であるエリザベス女王のご主人は、なんと『欧州通貨危機』の火種として騒がれ続けているアノ国の出身でもあります。

ここでまたまた唐突ですが、このブログを書いている最中に現マネックス証券のCEO・松本大氏のブログに出会い頭に出会いました。根っからのアナーキスト・Balibariの頭に「な〜にが東大出のエリートだ」「何が伝説のトレーダーだよ」という考えが真っ先に浮かんだ事実は内緒です(笑)。
しかし実際にブログを読んでみると…「頭の良い人ってのはいるものだなァ」「世の中の”見えている”人がここに居た!」というような内容です。
それは例えば2012-08-23のエントリーであり、2012-08-21、2012-08-08、2012-08-07、2012-06-19のエントリー…と例を挙げ始めるとキリがありません。あまり世間の「ニュース」に立ち入る事もせず、淡々と、松本さんご自身の視点から、国を、政治を、金融を、そして趣味を語っておられます。あれだけ忙しく飛び回りながらこれだけ『余裕』のあるブログを書かれている事実は驚異的でもあります。
証券会社のトップの方から「ガルシア・マルケス」の名前がブログで出てくるなど私には軽い驚きでしたし、やはり「活字」を多く読んでこられた方の文章にはある一定のリズムがあります。
この松本大氏、11月にロンドンで行われるForexイベントでゲストスピーカーとして来場されるようです。Pepperstoneの代表者の方もいらっしゃるようですね。「出不精というか旅行嫌い=半分引きこもり」な私でも(大嫌いな・笑)ロンドンまで出向いてご挨拶させていただこうかな、という考えが過った程です。

翻って、松本氏程の視点や文章力も持ち合わせていない「元銀行員」「元証券会社勤務」や「元投資銀行トレーダー」の方々…ニュースを右から左に垂れ流し『欧州危機」を叫ぶのであれば、最低限、レンタカーでも借りて欧州のドライブ縦断旅行をお勧めします。国境を越えるだけで驚く程、ハイウェイストップも、トイレの仕様も、食べ物も、国毎の雰囲気がガラリと変わるのを肌で感じられるはずです。例えばドイツではハイウェイストップでさえマーケットニュース(だけ?)が流れていますが、他国では皆無です。
欧州縦断が無理なら、ギリシャに、キプロスに飛んで、そこのカフェなりタヴェルナなりに居座ってみては?今ご自分が『崩壊するかも』と叫んでいる通貨が実際に市民の間でどのように使われているのか直に感じられるはずです。
少なくともマーケット情報を『飯の種』としているのであれば、ご自分への義務として敢行してみてはいかがでしょうか。「視察旅行」にかかった費用は「税金控除」の対象となるはずです(たぶん・笑)。

え?私?…私はもう死ぬ程「欧州縦横断」致しましたよ。車でフェリーで北へ南へ、飛行機で西へ東へ…半分は仕方なくでしたが(笑)。
ちなみに今夏、トルコ〜ギリシャ〜イタリア等を経由して訪ねて来てくれた日本からのゲストは「(ギリシャは)いや〜いい国だわ!平和そのもの!」と申しておりましたね。

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